【更新】耐震データ偽装、編集ソフトでも実施

2005年12月02日 19:10

姉歯建築設計事務所による耐震データ偽装事件で姉歯秀次建築士が、単純に書類を差し替えていただけでなく、パソコンの編集ソフトで計算ソフトの数字を直接書き換える手口を用いていたことが、[Mainichi INTERACTIVE]や[YOMIURI ONLINE]などによって報じられた。

スポンサードリンク

記事によれば構造計算書を作成するための、国土交通省公認のソフトそのものはプロテクトが強固で改ざんが難しいものの、出力されたデータは「ワード」などのワープロソフトに貼り付けて編集可能とのこと。編集によって、無茶なデータを入力したときに表示されるエラーメッセージを消したり、合格基準に達していないと表示されないはずの大臣認定番号を書き込むことで、改ざんした数値による構造設計書を「基準を満たしたもの」と偽装することができるという。

ワードへカットアンドペーストができるということから、出力データはそう複雑なタイプのものではないだろう。確認をするための構造設計書がどのような形で公的機関や調査機関へ提示されるかが不明だが、プリントアウトした形でも、電子データで提出するにしても、このような単純な偽装を防ぐ方法は、その筋の専門家ならすぐに思いつくし導入できる。それすら行わず、今回のような偽装を招いたのだとしたら、「想定の範囲外」として済まされる問題ではないだろう。

最近では公的機関に提出する工事現場の各種写真などがデジカメによる電子データで提出することが可能となったためか、画像加工ソフトを使って事実を隠ぺいする例が後を絶たないという。また、そのような「犯罪的画像加工」を専門とする業者も存在するという話。アイコラがどうとか騒いでいる余裕があるのなら、関係機関はこういった「生命に関わる」画像偽装への取り締まりへの取り組みに注力してほしいものだ。

Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...

スポンサードリンク



 


 
(C)JGNN||このサイトについて|サイトマップ|お問い合わせ