任天堂(7974)、携帯ゲーム機「ニンテンドーDS」売行き好調、日本国内で500万台を超える

2005年12月27日 08:30

ゲームイメージ【FujiSankeiBusiness i】によると、[任天堂(7974)]が去年12月に発売した携帯ゲーム機、『ニンテンドーDS』の発売台数が日本国内において500万台を突破したことが明らかにされた。12月26日に東京・恵比寿で岩田聡社長が会見し、発表した。

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同じ携帯型ゲーム機としては同社の「ゲームボーイアドバンス」が知られているが、これが14か月かけて達した「500万台」というハードルを、DSはわずか1年で超えたことになる。

岩田社長は会見でDSの好調の理由として、「女性層・高年齢層への受けが良い」とした。ゲームパッドを力強く握り締め画面を食い入るように見るという「世間一般に知られるプレイスタイルを求める」ゲームだけではなく、タッチペンを使ってクイズを解かせたり、ゲーム内で犬を飼うなど、従来のゲームとは違った「アソビ」を提供したところに任天堂の思惑がある。

任天堂では今後もタッチペンを使った英単語勉強ソフトや、海外で現地の言葉をユーザーの代わりに話してくれるソフトなどを投入、いわゆる「濃いゲーム層」だけでなく「ライトユーザー」を巻き込んだ展開をするようだ。

ゲームは娯楽性の強い商品である以上、既存ユーザーの声に忠実に従うと、特定のファンには受け入れられるが、その「濃さ」についていけない他のユーザーを取りこぼす危険性がある。一言でたとえるのなら「深く狭く」というところ。

顧客の要望に応えることはビジネスの基本であることに違いないが、聞く対象や反映する方向を間違えると自分の首をしめてしまいかねない。その点任天堂は、「広く浅く」をモットーに、ゲームを「誰もが楽しめる遊び」と位置づけ、ハードルを低く設定した商品展開を心がけている。

ゲーム機のハードの性能の飛躍的進化で、任天堂の方針が時代遅れではないかとする向きもあり、実際ソフトのセールスもかつての勢いが失われた時期もあった。しかし今はそのような雰囲気はまったく見受けられない。今回のDSの好調さとソフト展開の巧みさも、「アソビ」の根幹とポリシーを忘れなかった任天堂の方針ゆえのものであり、それがための結果といえるだろう。


(最終更新:2013/09/19)

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