たばこ増税、1本1円案で与党調整

2005年12月15日 07:05

たばこイメージ【NIKKEI NeT】によると自民党は12月14日、来年度の税制改正でたばこ税を引き上げる方向で調整に入ったという。1本あたり現在約7.8円の税額を1円引き上げる方針。標準的なたばこでは1箱あたり20円の値上げになる公算。

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当初引き上げ反対が大勢を占めていたが、財源を確保するためにはたばこ税を引き上げることが必要として、自民党税制調査会内の流れは進んでいる。また、たばこ税を児童手当の拡充に当てることも調整案に盛り込まれるもよう。

たばこ税の値上げについては健康的な方面での要求や、ヨーロッパなどの代表的銘柄と比べると税額・価格共に半分以下にとどまっていることなどから、以前から話題に登っていた。

【NIKKEI NeT】の記事などによると、20本入りのたばこで比較すると日本のたばこ税が157円であるのに対し、イギリスは611円、さらに付加価値税(消費税)も高いので、小売価格は1000円になるという。アメリカ・ニューヨークでは735円。日本のマイルドセブンが270円なのと比べると数倍の価格。

「むやみにたばこを値上げしても健康の害は減るかもしれない。だが喫煙者が減ってしまうので、結局として税収も減ってしまうかもしれないではないか」という説もある。しかしこういう意見にも、【Mainichi INTERACTIVE】にもある通り、「270円のたばこを500円に値上げすれば、喫煙率は3.8%減るが、税収は7388億円増える」との試算を出すなどして対抗している。ちなみに500円とした場合は(すべてたばこ税のプラスとした場合)、1本あたり11.5円の増税ということになる。

要は、たばこは享楽性の高いアイテムであるがゆえに、「ほしい人は多少高めでも買う」という要求度が高いがため、ある程度の値上げでも「税収面で心配する必要はない」ことになる。

何でも欧米をまねろ、というわけではないが、試しに1箱1000円くらいに値上げし、様子をみてみるのもありかもしれない。


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(最終更新:2013/08/29)

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