サンビシ(2808)、自主再建も視野に・前社長へは訴訟検討。社長名証で会見

2005年11月11日 06:35

【中日新聞】によると、先日前社長及部久嗣氏のデリバティブ取引の損失を引き金に民事再生法適用申請を行ったしょうゆ製造販売のサンビシ(2808)の現社長鳥居章一氏は【名古屋証券取引所】で記者会見を行い、前社長に対して損害賠償請求訴訟を検討していることを明らかにした。

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【先の記事(サンビシ(2808)突然の民事再生手続開始。前兆はどこに?)にもある通り】サンビシの民事再生法適用申請のきっかけは、前社長及部氏の会社本業とはまったく関係のないデリバティブ取引の失敗によるものである。鳥居社長は損害賠償請求の請求額について、損失額57億円を目安とする一方、及部氏が自己破産を申し立てると聞いていることもあり、額について検討中であるとした。さらに及部氏の取引(と損失)がサンビシの帳簿上どのように扱われていたについては「かなり巧妙な手口。帳簿上は貸付金残高が正常だった。見破らなければならなかった立場で、責任を感じている」と話している。

また、サンビシの経営再建についてはすでに再生ファンドなど複数から申し出があるが、自主再建も視野に入れたいとしている。

百歩譲ってビジネス上の損失や第三者によるもの、天災など想定外のアクシデントによるものならともかく、自分の道楽と言われても仕方の無いデリバティブ取引で出した損失である以上、及部氏の責任は免れまい。

また、帳簿上から不正が分からなかったことについて「巧妙な手口」と語られていたが、一般公開されている財務諸表などの各種資料だけでも、時間をかけてじっくりと精査すれば「これはおかしい」という判断は素人でもできる。その判断ができた時点で会計士なり税理士などの専門家に相談すれば良いだけの話。あるいはこの会社にも監査役なり監査法人はいたはずで、本来は彼らの仕事であるに他ならない(あるいはそういう「プロ」も及部氏サイドにいたのだろうか……?)。

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