【更新】明治安田生命、不払い問題で役員ら100人規模の社内処分

2005年11月19日 08:01

明治安田生命イメージ[YOMIURI ONLINE]によると、『不当な保険金不払い問題』で金融庁から行政処分を受け業務の改善を内外から求められている明治安田生命保険は11月18日、次期社長に内定している松尾憲治常務をはじめとした役員、担当部課長など100人規模の社内処分を行う方針を固めたという。

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記事によれば処分はおもに報酬のカットで役員の場合は1割から3割減。ほかに出勤停止やけん責なども含まれる。「金融界の不祥事としては」最大級の処分を行うことで、信頼の早期回復を図る。さらに同日明治安田生命は、金融庁に提出する業務改善命令に社内処分を盛り込み、処分対象に含まれない役員もその報酬の一部を自主的に返上するという。また、実際に違法あるいは不適切な募集にかかわった現場の営業職員も処分対象となるとのこと。

今回のような不祥事が起きないようにするのが任務の一つであるはずの相談役がまったく機能しなかったこともあり、合併前の社長経験者が務めていた相談役も廃止する方針だと言う。

金融界での規模では最大級・大量の処分ということだが、「ほかと比較して、業界内ではもっとも重い処罰を下したのだからこれで勘弁してね」という甘えが見え隠れしているような気がしてならない人も多いはず。司法権が無いから刑事処分云々というわけにはいかないが、多くの被保険者の気持ちを裏切り、保険のシステムそのものの根幹を揺るがした大罪は、たかが最大3割の報酬カット(しかもたかだか3か月。次期社長・会長でもわずか1年)で償えるものではない。それに「報酬カット」といってもそれが被害者にプラスとなるようなものでもない。明治安田の負担が減るだけだ。

誠実・不誠実以前の問題として、保険業務をまかなうものとしてあるまじき行為をして利を得ようとすれば、それなりの報いがあるという「リスク」を深く刻み込み「学習」させ、二度と同じようなことを起こさないようにしなければ、必ずや同様の不祥事は再発するだろう。そして被害を被るのはいつも無垢な消費者なのである。

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