インスタントラーメンの「マルちゃん」メキシコ制覇

2005年10月22日 19:30

メキシコ版マルちゃんイメージ【東洋水産】の即席ラーメン「マルちゃん」がメキシコで国家的規模の人気商品になり、メキシコの伝統料理が危機にふんしているとの問題が発生している……という記事がアメリカの10月21日付けのロサンゼルス・タイムスの一面で紹介された([このページ(Sankei Webなど)は掲載が終了しています]、【原文のロサンゼルス・タイムス、英文、無料レジストが必要】)。記事によるとその人気ぶりは、メキシコにおいて「マルちゃん」イコール「簡単にできる」「すぐできる」という意味で通じるくらいだという。

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「マルちゃん」が人気の理由は他にもある。平均日給が低いメキシコの労働者にとって、お手軽な価格(約40セント、日本円で50円程度)の「マルちゃん」は安くて手ごろ、しかも冷凍の必要もない。メキシコではそのままお湯をかけて食べるのではなく、スープを捨てて焼きそばのようにして食べたり、さまざまなメキシコならではのスパイシーな調味料を加えて食するのだという。

大人気の影で、豆や米を使うメキシコの伝統料理の危機を懸念する声や、成人病への心配をする栄養士の声もある。前者は「食べものは歴史であり宗教であり世襲財産であり情熱でもある。それが変わっていくのは悲しいことだ」と述べている。

だが「マルちゃん」への人気はとどまるところを知らない。原文記事によれば、「The product is so pervasive that a national newspaper recently dubbed Mexico "Maruchan Nation."(人気のあまり全国紙では最近メキシコ自国のことを「マルちゃんの国」と呼びました)」という事例があるくらいだ。さらに「メキシコの新聞が審議を早々と打ち切った議会を『議会がマルちゃんした』と記事にした。いまや動詞として使われるようだ」という例もある。

任天堂のゲーム機「ゲームボーイ」や「ファミリーコンピューター」が全世界に波及したことで、ゲーム機のことを「ニンテンドー」と呼ぶことは良く知られた話。あと数年もすると、メキシコだけでなくもっと多くの国でインスタントラーメンのことやシンプル・スピーディなことを「マルちゃん」と呼ぶようになるのかもしれない。

なおメキシコで販売されている「マルちゃん」だが、【メキシコ雑貨 シンコ】などで日本国内でも入手可能なようだ。

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