総務省が7月12日に発表した2008年度版の情報通信白書内の「情報に対する考え方」についての調査結果において、個人と企業が発信する情報に対する信用度の違いを調べた項目がある。その項目を見ると、他の層は個人よりも企業発の情報を信用する傾向が強いが、若年層は個人も企業も情報の信用性ではほぼ同じ重きをおいていることが明らかになった。レポートでは若年層が情報に接する機会が多く、評価も高いからと説明している(【発表ページ】)。
情報通信白書とは総務省が毎年日本の情報通信の現況や情報通信の政策の動向について、国民の理解を得ることを目的として作成する統計資料。政策決定の材料としても用いられる。
「情報に対する考え方とメディアの評価」において、「企業」と「個人(第三者)」が発信する情報の信用性・評価についての調査結果(情報リテラシーの有無)は次の通り。

全体的には「企業が発信する情報は信用できる」「個人の発信情報は率直には信用しない」傾向が強い。特に「勤労者」における「個人の情報など信用しない」とする率が高いのが分かる。
一方で、若年層に目を向けると「企業発」「個人発」の情報双方に対する信用性は高く、さらに「企業」と「個人」双方に対する差異が見られない。これはレポートの分析の通り、若年層が他の年齢層と比較して、若年層はインターネットや携帯サイトなど「個人発信の情報」に触れる機会が多く、またそれらを通じて社会生活・文化になじんでいる傾向がある(要は「慣れている」)からこその結果だと思われる。
【日本にも「ヒーロー」が必要!?~日本は企業サイト、アメリカは一般人のブログを信用する傾向】にもあるように、日本でも全世代・全階層的には「企業は信用できる、個人は信用ならん」というネット上の傾向が強い。一方で「口コミ」という項目に限定してみると、【「ネット上の口コミを参考にする」は7割、する・しない両方で「企業は信用できない」】で分析されているように、企業情報への不信感も垣間見られる。
情報端末に触れる機会が多く、幼い頃からIT系機器とそこから発せられる情報に囲まれて育った若年層。彼らにとって情報やそれを発する各種情報端末は、水や空気と同じように「あって当たり前」の存在なのだろう。現在若年層の人たちが成長して中堅層にもその考えが浸透すれば、「情報」に対する世間一般の考え方や傾向も、現在とは多少違ったものとなるに違いない。
彼らの信用・信頼に応えるべく、個人も企業も発する情報の内容には配慮と注意深さが、これまで以上に求められるようになるだろう。
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